マイクロ広角レンズの全て

13.精密あおり

試作品

'05/8/8

Kochan


精密あおりの試作で難航していましたが、やっと使えるレベルの試作品が出来ました。今回も多くの駄作(無駄になった試作品)作りで

時間がかかってしまいましたが、これで見通しがたった事になります。細かい寸法の修正(つめの作業)がまだ残っていますが、

最終設計品は、今回ご紹介できる物と外見上何ら変わりなく仕上がる予定です。

 

・精密あおり機構をタイプBに取り付けた状態です。黒アルマイト加工前ですからわかりやすいと思います。これまでの(簡易)あおりは3本のネジで止めていましたが4本のネジで調節する形に変化しました。X−Yシフトと同じく上下、左右で押し合いながらあおり位置を固定する方法です。

・あおり部分のアップです。Cマウント(CCTVレンズ)を押し込んだ定位置であおりを使わないときの状態です。この位置では4本ネジをゆるめ、1本のネジで締め込んでもあおり動作はなく全く動きません。

 

 

 

 

・あおりを使うにはCマウント(CCTVレンズ)を少し引き抜いた状態(クリック感で止まります)にして所望ネジをねじ込む事であおり調整します。Cマウントを押し込めパチンと引き込まれ固定(あおりを使用しない固定位置)されます。

 

 

・実際に下にあおりをいれるため上部のネジをねじ込んだのが左図です。この状態が最大です。ネジをゆるめれば下から押し戻さなくともほとんど元の位置に復帰します。あおり方向とあおり量が決まればその位置で残りの3本のネジを締めることで姿勢が固定されます。

 

 

 

 

・今度は逆に下のネジを締め込んで上あおりを入れました。隣同士の2本のネジを使って締め込めば45度の角度であおりが出来ますが、この様な斜めのあおりが必要な場合はX−Yシフトのボディーが回転しますので、こちらを使います。

・このあおり部分を取り外して見たのが左図です。

 

 

・これを分解したのか左図のパーツ類となります。あおり機構は写真左のX−Yシフトリングの中に作り込んでいます。上記動作はシフトリングの内側に削り込んだ微妙な形状のOリング用2段溝とCマウントフランジのセンタリング用2段フランジによって実現します。

 

 

この精密あおりの機構はマイクロ広角レンズの次期、高級タイプCの標準装備とする予定です。

 

 

 

 

 
  

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