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・焦点距離f=1.6mmの画像(ズーム筒最短)。前節で使用しましたテストチャートを正面から40mm離し(前玉からの距離)、絞り全開(絞りマークのバー半分の位置)での撮影です。この状態でAPSでは丁度、対角魚眼となることがわかると思います。左右の画角は40mm離れたところでA3ノビ(483mm)が丁度収まるとも言えます
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・LMVZ164のレンズの最大焦点距離3.4mmでの画像です。前の画像も同じですが、絞りは全開(バーの位置は真ん中ですがこれ以上は本体の光学系で制限されています)ですから被写界深度は最小の画像となります。周辺のピントの甘さが拡大(クリック)図でわかると思います。画角はA3ノビの左右のサイズが丁度撮像素子対角の長さに一致しています
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・これは中間の焦点距離2.0mm(1.6mmの目盛りから一つ目)での画像です。テストチャートの左右の長さが四隅に入っています。これから他は固定して、絞りのみを変化させ、図中赤の部分を拡大した画像を観察比較していきます。まず、この絞り最大(バーの中心:1/2)での拡大像が右の図となります
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・中心解像度は申し分なく、(拡大をさらにしていくと撮像素子のピクセルサイズまで解像していることがわかります)コントラストも十分な状態であることがわかります。しかし画像の下(APSではケラレている部分)ではフォーカスの甘さと特に横線の解像が危なくなっているのがわかります。中心と周辺では距離が10倍近く違ってきますので、仕方の無いことです。また、レンズの中心方向に色ズレが目立っていることに気がつくと思います。これはCCTVレンズの性能そのものです
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・これは、絞り中(バーの1/4)での画像です。中心の解像度が少し落ち気味ではありますが、ほとんど気にならないレベルです。一方、周辺の解像度は少し上がる(焦点深度が深くなっているため)効果が出てきています。
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・これは、絞り最小(バーの端、完全に閉まっている訳ではないので便宜上1/8とします)の画像です。他の画像(遠近色々と混じっている場面)では全体を通して解像感はあるのですが、この様な平面での比較では明らかに中心から周辺に至る全体の解像度が落ち、周辺の色ズレが更にひどくなってきています。また、光学系の明るさも落ちるため動き物の撮影の制限も加わってしまいます。従って単純な構図においては絞りきり(1/8位置)状態での撮影はあまりお勧めできません。
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・以上をまとめると、近場撮影においては球面収差を考慮(特に焦点面曲率が大きいことに気をつけること(あおりを入れると逆にこの特性を活かすことも可能です→後述)。LMVZ164の周辺色収差は絞り込むとひどくなる。また被写界深度は深くなっても解像度が全体に落ちて来るので絞り込み撮影はあまりしない方が良い。常用お勧め絞り位置はバーの1/4、ということになります。
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次回以降の解説は
※ズームとシフト
※あおりの使いこなし
を予定しています。 |
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